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特殊なヒレIndexリボン
各ヒレの軟条第一条が伸長します(尾ヒレを除く)。
一部のヒレが伸長していない個体もありますが、そのようなメスを使っても
伸びた仔を取ることが、系統的には可能です。
■ リボンの遺伝常染色体遺伝で、一対のうち片方(ヘテロ)でも表現されます。 オスのゴノポジウム(生殖器)も伸長する為、生殖能力がありません。 その為、繁殖時にはノーマル(非リボン)のオスとリボンを表現しているメスを使うことで、 リボンのオスを取ります。 一般的に記号はRib(リボン)とRib+(ノーマル)で表しますが、 ここでは見辛いので R(リボン)と r(ノーマル)で表します。 (一般的に R と r はレッド・ブルーを表します)。
取れる仔のうちの半分がリボンとなります。(もちろん環境や個体差があります。) ★ リボン化交配手順リボン化したい系統をA、手持ちのリボン系統Bとの交配手順です。
スワロー
通常は、ただヒレがランダムに伸びているのではなく、
各ヒレの軟条がランダムに枝割れし、伸長します。
枝割れせずにランダムにヒレが伸びる系統もあるようです。
■ スワローの遺伝常染色体遺伝で、スワローになろうとする遺伝子とスワロー抑制遺伝子によって表現されます。 オスのゴノポジウム(生殖器)も伸長する為、生殖能力がありません。 その為、繁殖時にはノーマル(非スワロー)のオスとスワローを表現しているメスを使うことで、 スワローのオスを取りますが、必ず取れるというわけではありません。 スワローになろうとする遺伝子はヘテロで良いのですが、抑制遺伝子は劣勢ホモになる必要があります。 (一つでも抑制があると、表現されないということ) 通常、Kal(スワロー)、Kal+(非スワロー)、Sup(スワロー抑制)、Sup+(非スワロー抑制) で表しますが、非常に見辛いため、 ここでは K(スワロー)、k(非スワロー)、S(スワロー抑制)、s(非スワロー抑制) として表します。 例えば、最も多くの比率でスワローが取れる組み合わせは、 オスが「kkss」(ノーマル表現)、メスが「KKss」(スワロー表現)の場合です。
その逆に、スワローのメスと、スワロー系のノーマルのオスを交配しても、 全くスワロー表現が取れない場合もあります。
スワローが取れるのも、取れないのも、上のカルノー図に示した例だけではありません。 様々な組み合わせを見たい場合には、GUPPY BASE-BOOK VOL.1(著:筒井良樹/ピーシーズ) をご覧下さい。 ★ ここからが大切ここまでスワローの遺伝の極一部を紹介しましたが、大切なのは『全ての組み合わせを憶える』こと ではありません。なぜならスワロー系のオスやスワロー表現のメスが、『どのような組み合わせの 遺伝子を持っているか』を見た目で判断することは基本的にできないからです。 間違いないのは、『常にスワローのメスを使う』ことですが、 表2-2での交配例のようにスワローのメスが用意できない場合もありますが、 ピンク地以外のオスとメスを使って同胎交配を行うことで、 スワローが取れることが多いので、諦めずに交配しましょう。
表2-2のピンク地以外ですから、
それでもスワローが取れなかった場合、一生スワローが産まれない組み合わせを 選んでしまった可能性もありますが、同胎交配を繰り返せば取れる組み合わせもあります。
遺伝の仕組みの要点
見た目では判断できないのですから、数打てば当たる ということで、同胎交配時は、複数のメスと複数のオスを同じ水槽へ入れて 何回か出産した仔を育てれば、多くの場合でスワローが取れます。 スーパーセルフィン
背ビレが大きくなります。
スーパーセルフィンでなくとも背ビレの伸長する系統がありますが、 スーパーセルフィンの場合は、幅が広がるように感じます。 メスの特徴として、背ビレが平行四辺形に近い形で伸長します。
■ スーパーセルフィンの遺伝常染色体遺伝(エロンゲイテド:Fa)するものと、 性染色体遺伝(エロンガートゥス:El)するものが知られています。 どちらも優勢遺伝で、一対のうち片方(ヘテロ)でも表現されます。
ここでは、常染色体遺伝(Fa)について、F(スーパーセルフィン)とf(非スーパーセルフィン)として 説明します。
上は、オスがノーマルでメスがヘテロの親を使った場合です。 例えば、両親がヘテロの場合は下のようになります。
この場合、Faがホモ(FF)になる固体が取れ、これを俗に『Faダブル』と呼びます。 Faダブル同士の交配では、当然全てがスーパーセルフィンであり、Faダブルとなります。 ただしFaダブルの場合、若いうちに交配する分には特に問題ありませんが、 Faが確認できるほど成長すると、交配能力が落ち、出産まで時間がかかるようです。
★ スーパーセルフィン化交配手順基本的にリボン化と同様です。■ その他のセルフィン先述の『スーパーセルフィンでなくとも背ビレの伸長する系統』ですが、 こちらの温室では一般的に背ビレの短い系統(アクアマリンやコブラ系など)でも、 緩いラインブリードを重ねる事で、背ビレが代を重ねるごとに伸びることがあるのを 確認しております。 それら伸びたオスと、同じ品種の伸びていない系統のメスを交配すると、 代を重ねる毎に縮みますが、どのように遺伝しているのかは不明です。 メラー
各ヒレの鰭膜がランダムに(恐らく)アポトーシスによって成長しないことにより、
箒のように見えます。
鰭膜が無いと泳げないのではないかと心配になりますが、 問題なく泳ぎ、繁殖能力もあります。
■ メラーの遺伝
常染色体の劣勢遺伝+α(おそらくノーマルのメスは抑制遺伝子を持っています) <<戻る |