ありがとうございます グッピー本店です Technical development for Aquarium.
 

グッピー飼育 FAQ

インデクス

■ グッピーの調子
■ 水質
■ 繁殖
■ 餌
■ 病気
■ 遺伝
■ 他

FAQ

    [001] オス(またはメス)だけが死んでしまいます

     どちらかの性のみが死んでしまうのは、恐らく体質の問題でしょう。 人間でも男性の方がカゼをひき易いといった傾向があるようです。 まずはこちらで水質をチェックして下さい。
     他に考えられるのは餌です。特にメスはオスに比べて大量の餌を 必要としますので、餌が合わないと痩せて死んでしまうことがあります。
     また、ただ単に「死んでしまう」ではなく、どのような症状で死んでゆくのか 良く観察することが必要です。

    [002] グッピーを買った袋にゴミが入っていました

     それは恐らく、ストック水槽の沈殿物です。そのような沈殿物を嫌がる方がいますが、 状態の良い水槽の沈殿物は移植したくなるほど貴重なもので、 水槽セット時に移植すれば、状態の良い水槽にすることが出来ます。
     どうしても自分の水槽に入れたくなければ、 水合わせの時に入れないようにすることは非常に簡単です。

    [003] オスの尾ひれが破れます

    考えられる理由として
    1. 破れやすい系統
    2. 他の魚にかじられている
    3. 充分な栄養を与えられて育たなかった
    4. 水質が最善ではない環境で育った
    が挙げられます。
    上記番号に対応する対策として
    1. 破れ難く改良して行く。
    2. 良くあることで、模様などでかじられ易い系統もあるようです。
      コンテストを目指す固体であれば、別の水槽で飼育するのが良いでしょう。
       繁殖目的であれば、病気になっていない限り気にしなくて良いです。
    3. 4と同じ
    4. これはつまり、育つ間に充分な栄養が尾ビレに回らなかったと言う事です。 水質の悪化により、その水質に耐えるだけの体力が消耗され、 尾ビレまで回らないのでしょう。
      ただ、あまりにも甘やかして育てた系統は弱くなる傾向が強くなり、 しかも系統的な問題では無い為、こちらではあまり気にしていません。
     注意しなければならないのは、縦割れ(魚の縦は見た目で横です)している場合で、 序所に進行して行きやすく、付け根まで達すると死んでしまうことがあります。
     これを止めるには、割れていない部位で尾ひれをカットします。 ただし、カットしたことによる病気に対するリスクは負うことになります。

    [004] オスが水槽の底でジッとしています

     オスが水槽の底でジッとしているのは、大概がビビッている状態です。 ビビりの対象は、魚や人間です。身に覚えのある場合は、水槽をいじらずに しばらく放っておけば回復するでしょう。
     グッピーの数が少ない場合は、追加してあげると元気になる場合もあります。
     ビビりの対象が他の魚の場合は、引き離すしかありません。
     病気の可能性もありますが、他の症状が無いか観察してください。

    [005] メスが水槽の底でジッとしています

     メスがジッとしているのは、 こちらの「オス」の場合と同様か、出産間際である可能性があります。
     お腹の膨らみ具合を確認してこちらを参照して下さい。

    [006] 水合わせは必要ですか?

     魚にとっての水には、人間の見た目では分からない違いがあります。 水合わせをしなくても大丈夫なときも多々ありますが、 水槽への導入自体が何度もあるわけではないので、 せめてその時くらいは気を使って水あわせをするべきです。
     水合わせにかける時間は「ゆっくり、少しずつ」で、 あとは自分の出来る範囲になります。

    [007] 水槽が白濁しました。水換えしてもまた白濁。どうしたらよいですか?

     白濁には
    • 有機物や無機物(いわゆるゴミ)が浮遊している。
    • 多量の微生物が浮遊している場合。
    があります。

    前者の場合、濾過槽の物理ろ過部の目が詰まっているか、 小さいゴミを取り除くことのできない目の粗い物を使っていませんか? 物理ろ過部に目の細かいものに交換したり、 目詰まりを無くす必要があります。

     後者の場合は、水換えした後数日(3日ほど)の間餌を止めたり、 場合によっては生物ろ過の立ち上げなおしが必要となります。 生物ろ過の立ち上げなおしとは、ろ過槽の丸洗い及び大量の水換えをし、 バクテリアの繁殖を待つことです。

    魚が死んでしまうような白濁で無い場合、 水が黄ばむまで我慢すると白濁が解消されることがあります。

    [008] 水質は何を測定すれば良いですか?

    基本要素として、
    • 水温(中心・最高・最低)、
    • pH(ペーハー:水の酸性、アルカリ性)、
    • 亜硝酸
    が挙げられます。

     水温は25℃程度を中心とし、出来るだけ上下幅のないようにしましょう。 pHは7.0以上をお勧めします。6.0を切るとバタバタと死ぬ場合があります。
     亜硝酸は、基本的に0(ゼロ)で検出されないものです。  魚の調子がおかしいと思ったら、まず上記3項目を最低限確認するべきです。

     更に、以下の場合にも調子を崩すことがあります。

    • 硬度が高すぎる
    • 硬度が低すぎる
    • 塩素やその他の有害物質が残留している

     硬度が高すぎる場合、井戸水などを使用していませんか? その場合はカルキ抜きした水道水に切り替えるか、 軟水器などを使って硬度を下げます。

     硬度が低すぎる場合、浄水器を使っていませんか? 浄水器は塩素を取り除きますが、機種によっては硬度も下げてしまいます。 サンゴ砂などを入れて硬度を上げるか、浄水器の使用を止める必要があります。

     塩素やその他の有害物質が残留している場合も無視できません。 地域やお住まいの環境によって、塩素濃度が非常に高い所もあります。 この場合、カルキ抜き剤を多めに入れたり、浄水器を使う方法もあります。 浄水器を使用した場合は硬度の低下もチェックする必要があります。

    [009] メスの出産の兆候は?

    • お腹が膨らんで角張ってくる。
    • 活発に泳がない。
    • 底に沈んでいる。
    など挙げられますが、日頃から産んだ後に稚魚が食べられてしまわないような工夫をしていれば、 その兆候に神経質になる必要はありません。

    [010] 1度に出産する稚魚の数は?

     親魚によって違います。若魚でしたら数匹〜十数匹、大きく育ったもので60匹程度の稚魚を産みます。

    [011] RREAの繁殖は難しいのですか?

     RREAの目は見えないと言われています。 実際に見えてなさそうです。(系統によっては見えてそうなのも居ますが) 自分の目が見えなかった場合を想像してみて下さい。
     水槽周りも餌も交配相手も見えないので、何もかもやり辛いのです。
    解決方法としては
    • メス(またはペア)の数を増やす = 交配相手に出会い易くする
    • ブラインシュリンプを多用する = 餌が自分の前を通る確立を上げる
    が挙げられます。
    異う体色の同系統魚と交配するやり方もあります。

    [012] 大きなグッピーから仔を取れば、仔も大きくなりますか?

     なる場合もあり、ならない場合もあります。
     大きくなり易い系統もありますが、餌の量・質によっても魚のサイズは大きく左右されます。 小さい系統のものはがんばっても大きくなりませんが、 人口乾燥餌で育てられたもので一般的なグッピーらしいサイズに育つものであれば、 ブラインシュリンプを継続的に充分与えることで、 驚くほど大きな個体に育ちます。
     しかし、大きな系統を買ってきてそのままより、 小さい系統を自分の力で大きくしたものの方がよっぽど自慢になるとも言えます。

    [013] 変わったグッピーが産まれているのに気が付きました。新種ですか?

     新種であるかどうかは継続的に良く観察しないと判断し辛いのですが、 グッピーの遺伝子は乗り換えを頻繁に起こすことが知られています。 乗り換えを起こすという事は、突然変異の起こり易さにもつながります。 (乗り換え自体、突然変異と言えますが)
     また、今までに気付かれなかった物もまだまだたくさんあると思いますし、 例え今綺麗な表現でなくても、代々遺伝して行けばそれは立派な品種ですし、 将来のグッピーに新しい可能性を与える場合もありえます。 (「〜の原石」ってやつですね)
     繁殖規模を問わず、杉野氏の言葉をお借りしたいと思います。 ”ブリーダーは一番新しいニュースは自分の水槽から 生まれるのだと確信してブリーディングに 励んでほしい。”
     ということで、その種を大切に維持し、何処かで発表されると良いと思います。

    [014] 餌は何を与えれば良いですか?

     グッピーに与える餌は一般的に
    • 人口乾燥飼料
    • ブラインシュリンプ
    • イトメ(イトミミズ)
    が挙げられると思います。

     当店では、これら全てを与えています。
     人口乾燥飼料をメインに、適時、ブラインシュリンプ(大きく育てたいとき等)、 イトメ(メスのお腹を回復させたいとき等)与えています。
     イトメを与えることで病原の持込を危惧される場合がありますが、 清涼な水で随時洗浄しているものであれば問題はほとんど起きません。 ただし、ツブ貝やエピスティリス等の原虫の持込はしばしばあります。
     ちなみに当店では、グッピーのみならず全ての魚種に対して、 フレークフードは頂いた試供品以外一切使いません。

    [015] 餌はどれくらいの期間持ちますか?

     人口乾燥餌は、開封後に時間が経てば経つほど湿気を吸い、酸化が進みます。 湿気を吸うと、それを基にバクテリアが繁殖して腐っていきます。 酸化が進むと消化吸収率が悪くなります。
     保存状態によるので一概に○ヶ月とは言えません。 ただ、現代人が直接食べるものではなく魚に与えるものですので、 明らかに変色していたり、カビなどが生えていなければあまり気にしていません。
     少々乱暴ですが、「それくらいのものでダメになるようなものは淘汰」 で系統的な体質強化にもなります。
     冷蔵庫に保管すれば、湿気も抜けますし酸化も防止でき、長期保管できます。 ただし、冷えたものを外気にさらすと露がついてしまうので 注意が必要です。

    [016] 魚の調子がおかしいのですが、病気ですか?

    魚の調子がおかしいと思ったら、まず こちらを確認して下さい。 どれも良いようでしたら病気の疑いがありますが、
    • 調子を崩す直前に何かしたか(水換え、ろ過層の掃除、魚の追加 など)
    • おかしいとはどのような常態か(ヒレを畳んでいる、浮いている、沈んでいる など)
    などを詳しくお知らせください。

    [017] 病魚薬は何を用意したら良いですか?

     通常、病魚薬は必要ありません。食塩があれば充分です。 あえて薬を用意するとすれば、この場で薬品名をお教えすることは出来ませんが、

  • 駆虫系の病魚薬

     でしょうか。
     病気は予防が大事です。 当店では、「グッピー元気」「GGTL」「塩」で万全だと考えております。

    [018] カラムナリス

     尾ぐされ病もカラムナリス系の病気ですが、 症状が異なる為に、私はあえて別の病気としています。
     症状はグッピー病に似ていますが、グッピー病ほど短時間で全滅するほど 強烈ではありません。
     予防には「GGTL」、治療にはさらに食塩を0.5〜1%の濃度で入れれば ほとんど治療できます。

    [019] 尾ぐされ

     ヒレが溶けてきます。ヒレの先に血がにじむ場合もあります。 治療・予防ともに食塩で対処できます。

    [020] 白点病

     グッピーにて当店で発生したのは記憶に無いくらい昔のことです。 原因のほとんどは温度の急激な低下で、温度管理をしっかりしていればグッピーは滅多になりません。
     市販の白点病治療薬を使うか、予防も含めて食塩でも治療できます。

    [021] グッピー病

     不治の病と言われ、全てのヒレを閉じて水面近くを酸欠かのように泳ぎ、1〜2日後には ほぼ全滅する強烈な病気です。(当店ではウィルスと考えています)

     「見つけたら処分」など様々な意見があるようですが、 私は「一般のみならず世界も巻き込んで撲滅することは不可能・ 万が一撲滅出来ても必ず何処かで再生する」と思います。

     開発研究所では、特別なものを用いずにキャリア系統をノンキャリア系統にすることも 可能であることを発見し、さらに、予防に有効な「グッピー元気」「GGTL」を開発しました。
     「グッピー元気」では初期発見ならば治癒する場合もあります。 ただし「グッピー元気」はグッピー病の予防のみでなく その他の効能が多数あるので、「グッピー元気」=「グッピー病治療」ではございません。

     キャリアを飼育して全滅した後、 そのままの水槽設備ではノンキャリアを入れても発病する可能性大です。 丸洗い+完全乾燥(出来れば消毒:アルコールなど)してから やり直すことが必要です。

    [022] ハリ病

     グッピー病と並んで不治の病とされている病気で、稚魚の尾ひれが針のように尖って死んでゆきます。 また、稚魚の遊泳が緩慢になるため、親魚に食べられる危険も増えます。

     その他の内容は、グッピー病に順じます。

    ※ 尾ひれを閉じてハリの様になるのがハリ病では在りません。
    ※ グッピーは調子を崩せば尾を閉じます。

    [023] マツカサ病

     ウロコがマツボックリのように立ち上がってしまう気持ち悪い症状です。
     ハッキリとした原因は分からず、「水質の悪いことが原因と考えられる」とよく目・耳にしますが、 その通りだと思います。

     対処としては、発症魚は出来れば処分し、水換え+塩を入れるが良いと思います。
    感染の危険は非常に低いのですが、環境が原因であるとすると、そのままの環境では 他の魚も発病するかも知れません。

    [024] 国産グッピーの遺伝子は全て解明されているって本当ですか?

     多くは解明されていても、全ては解明されていないと思います。 解明されているものの中でも全ては公表されていません。 しかし、全てが解明されて、全てが公表されれば、 グッピーの交配はただのブロック遊びになってしまいますね。

    [025] 遺伝が分からず批難されます

     「遺伝が分からない」の言葉は、様々な意味が混同されて使われています。 遺伝とは「遺伝子によって、親の形質が子に伝わる」つまり 「○○さんとこのお嬢さんは、お母さんにそっくりね」ってやつですが、
    • 理論が理解できない。
    • 理論に用いられる言葉が覚えられない。
    • データを持っていない。
    といったことが単独または組み合わせられたものが全て「分からない」になってしまいがちです。
     理論が分かってもデータを持っていない場合は「分からない」には入らないと思います。 また、理論に用いられる言葉を覚えなくても、内容を理解していれば問題ありません。

     理論については様々な書籍で述べられているので省略いたしますが、 理論がどうしても理解できなくても悲観することはありません。 「親の形質が子に伝わる」を念頭におけば、「感覚」でも大まかには出来ます。

     また批難される理由ですが、遺伝子追及型の方々の一部には 「遺伝子を知ってても良いグッピーは作れない」という言葉に敏感な方がいます。
     実際には「知ってても作れない」人もいるし「知らなくても作れる」人もいます。 逆をとれば「知ってるおかげで作れる」人もいるし「知らなくて作れない」人もいるのです。

     遺伝子追求型というのは目立って見えるので沢山いるように見えますが、 グッピー飼育者の中では実は極一部で、違う考え方の人を批難する方は その中で更に極一部ですし、知らなければ楽しめないかどうかは自分次第ですから、 あまり気にしないようにしましょう。

     同じ「グッピー愛好者」ですから、いがみ合うことがなくなると良いですね。
     ...で、当店のスタイルですが
     データは持っていないし特別追求するわけでもないが理論は理解できます。 また、データは世間一般的に知られているものでしたら多用はしなくても 時々はその知識を使っていますので、 遺伝子追及型の方々の恩恵に多少なりとも授かっていることには間違いありません。

    [026] 混泳できる魚は?

     基本的に混泳はお勧めしません。というのも、ショーグッピーは 見ての通り不自然に尾ひれが大きなものが多く泳ぎに適していませんのでいじめられ易いのです。 さらに同じ水質(アルカリ性)の水を好む魚種も少なく、 同じ水質を好んでグッピーを絶対いじめない魚となると非常に困難です。

     たとえばネオンテトラですが、中性付近の水質を維持すれば問題が起きることは少ないのですが、 中にはグッピーをいじめるものも居ます。
     コケ取り屋として、ヤマトヌマエビや石巻貝を入れることは良くあります。 どちらも塩分を好みますし、pHの低下を嫌うのはグッピーと同じなのですが、 グッピーほどドカッとやる水換えにはあまり耐えませんので注意が必要です。

    という事で、このご質問をされる方には混泳はお勧めいたしません。

    [027] なぜか死んでしまいます。どうしてでしょうか?

     まずこちらを確認して下さい。
     また、30cm水槽のように小さい水槽の場合、 測定している水質が悪くなくても調子を崩し易いようです。
     何等かの症状があると思うので、よく観察して症状を教えてください。

    [028] 「水あたり」という言葉を耳にしますがなんですか?

     水槽に導入した近辺で、pHや亜硝酸などが適正値であるにも関わらず、 わけが分からず死んでしまうことを「水あたり」という言葉で片付けているように思います。
     生き物ですから、断定できない理由で死んでしまうことはよくありますが、 それを「水が合わない」で片付けてしまうと、その後の飼育に影響が出ます ので、今のうちに解決するべきだと思います。 (水が合わないことは多々あります。そのままで放置せずに突き止めましょうということです。)

     最低限温度・pH・亜硝酸は問題なく、水あわせも充分行っているとして、 下記の方法を試してみてください。

    • カルキ抜き剤(その他の有害物質の中和ができるもの)を多めに入れる。
    • 荒めのサンゴ砂を60cm水槽ならゴソッと一掴み入れる。
    • アンモニア濃度を計測してみる。
    • グッピー元気を使ってみる。

    [029] 荒塩を使うと良いって本当ですか?

     食塩(NaCl)で充分です。荒塩や人口海水にはミネラルなどが含まれていますので、 pHの低下を少しは緩和するでしょう。

    [030] ぜんぜん仔を産まないのですが?

     飼育して2ヶ月以上経っていて、メスの大きさも充分なのに 稚魚を確認できない場合、以下の理由が考えられます。
    1. オス(またはメス)に生殖能力が無い。
    2. 稚魚が夜中に全て親魚に食べられている。
    3. 稚魚がろ過に吸い込まれている。
    それぞれの対処方は
    1. 複数ペアを飼育する。
    2. 産卵箱などを使用する。
    3. 吸い込み口にプレフィルター(スポンジ)などを付ける。
    となりますが、もう少し待てば産む可能性もあります。

    [031]キャリアってなんですか?

     病原(菌、ウィルス など)を保持していて、発病していない固体のことを呼びます。
     グッピーでは一般に、「グッピーエイズ」と呼ばれる グッピー病ハリ病 などの保持固体を言い、 尾ぐされやカラムナリスなどの何処にでもありうるものに関しては、 こういった表現は誤解を生むのであまりしません。
     これらの区別は、人間で言うところの エイズや肝炎ウィルスに対して傷口の化膿やカゼにあたります。

    [032] スワローとリボンが同じ土俵で評価されるのはおかしいですよね?

     私は公的に評価する立場ではないのですが、 あくまでも個人的な意見ということでお答えします。

     スワローの方が遥かに難しいのは周知の通りです。 しかしグッピーの原点に返ってみると、もともと観賞魚であって 美しさを求めて改良が施されてきたものと思います。
     つまり第一に「美しさ」が評価されるべきであって、 そこで並んだときに初めて「技術」を考慮に入れるのが妥当と考えます。

     美しさと技術が同じレベルで評価されてしまうと、最悪の場合を想定したとき、 綺麗でもない気持ち悪いグッピーでも優勝することになります。
     リボンやスワローのような奇形が評価されて同じ奇形である背曲がりが 評価されないのは妥当だと思いませんか?
     ただしコンテストのあり方にもよるので、「技術賞」や「技術コンテスト」の ようなものがあっても良いとは思います。

    [033] 背曲がりは遺伝しますか?

     背曲がりにも「先天性」と「後天性」があり、系統的に腰が曲がり易いものもあります。

     先天性か後天性の違いを見分けるには、数代の間、 飼育方法を変えながら調査しなければ分かりません。
     先天性の背曲がりのものしか居ない状況でも、仔を取れるのであれば取ってみてください。 中には曲がっていない仔がいると思いますので、次はそれを親に使います。 そうしてゆくことで、背曲がりの出る割合が減って行くでしょう。

     後天性の背曲がりの原因は特定し辛いですが、 知らないうちに何処かへ挟まったり、成長途中に何等かの物理的ショックが与えられた場合、 その他水質なども影響すると考えられます。
     また、産まれたばかりの稚魚を網で掬うと背曲がりが増える傾向があるようです。

     腰が曲がり易いものは、ある意味先天性と言えますが、ほとんどの場合、 歳を取った固体やヒレが大きくなりすぎた固体です。

     ある意味、ショーグッピーのような大きなヒレや模様も奇形です。 例えばグラスの仔をとると、目の細かいものから荒目の物まで産まれます。 背曲がりはその中の荒目のものと意味としては大差ありませんから、 あまり気を取られすぎないようにしましょう。

    [034] 近親交配を続けると弱体化するって本当ですか?

     近親交配を続けてゆくと、体格が小さくなっていったり、表現が悪くなってゆくことがあります。 しかしそれは親魚の選別方法が間違っていることが原因で、 「近親交配」に原因があるとするのは違うと思います。

     「ちゃんとキレイなものを親に選んでいる」という方は、 そこに原因があるのではないでしょうか。

     また、活力が無くなって行く原因の多くは、水槽の環境によるものと思います。

    [035] 同じ遺伝子でも様々な記号が使われてわけがわかりません

     生物学的なことは分かりませんが、 少なくとも大学レベルの数学・工学の教科書や参考書を比較すると、 同じ式でも違う記号で書かれていることがあります。
     あるものを表すのにどの記号を使わなければならないかのような、 細かいことを意識して論文を書いたことはありませんが、 定義さえすればある程度の範囲で記述する本人が決めることが出来ることは間違いありません。

    例えば、
       + や − や Σ
    などの算術記号を違う記号に置き換えることはできませんが、
       角度θ(シータ) を 角度φ(ファイ) や 角度ξ(グザイ)
    と表すのは問題ありません。
     グッピーの遺伝子記号の場合も、例えば「コブラ」は Yco でも Ycov Ycobra でも かまわないと思います。

    [036] ブラオってどんなグッピーですか?


     ブラオはブルーグラスがらみで度々話に出てきますが、そうですね写真などはあまり見かけませんね。 通販のページにも写真を載せていますが、体色の違いが分かるように、ブルーグラスの若と一緒の 写真で見比べてください。
    [左下:ブラオ(ブルーグラス系)]
     飼育すると体質が弱く感じられます。 普通体色のグッピーと一緒に飼育しているとやせ細って行きます。

    [037] 白くなって痩せた後死んでしまいます。

     塩を入れて長期間飼育している場合、水換えをして塩を入れないでいると 治る場合があります。恐らく塩分を好む微生物が原因ではないでしょうか?
     かわいそうですが、弱り過ぎて回復の見込みが少ない個体は、 様々な病原の巣となり易いので、できれば処分する方が良いでしょう。

    [038] 産まれた稚魚がほとんど死んでしまいます。

     当店でご購入以前に、
    ハリ病キャリア を飼育していたと思われます。phの低下も原因かも知れません。それぞれの項目を参照して下さい。

    [039] 尾ヒレの形で国産と外国産の見分けがつくの?

     「そんな記事がありました。わけがわかりません。私が変なのでしょうか?」と言うことですが、
     それは私にもわけがわかりません。感覚は正常だと思いますよ。
    恐らく「あくまでも目安として」だと思いますが、 そのように書いてありませんでしたか? まぁ、目安にもなりません...

    [040] ろ過装置なしで飼育って本当ですか?

     どなたかの飼育法を調べられたのでしょうか?
     いずれにしても、本当だと思います。

     ろ過装置なしで飼育・繁殖することは別段難しいことではありません。 特に ブラインシュリンプ主体+水換え頻繁 のような飼育スタイルの場合は、 非常に簡単で、腕次第なんてものではありません。

     当店のお客様の中にも「グッピー元気」のみで飼育されている方は沢山いらっしゃいますし、 温室の数ある水槽の中には、「グッピー元気」のみの水槽も数十本あります。 もちろんブライン主体でない場合も多いです。

    [041] pH(ペーハー)が直ぐに下がってしまいます。

     蒸留水で無い限り、水にはpHに対しての緩衝作用があります。 また、ろ過とは、たんぱく質を硝酸に変える作用です。

     ろ過の効いた水槽に餌を入れますと、硝酸(酸性)が発生します。 発生した硝酸は水中の物質と反応し硝酸塩(中性)となるため、pHは下がりません。 これが緩衝作用です。

    しかし大量に硝酸が発生した場合、水中の硝酸と反応する物質が不足します。 つまり緩衝作用が無くなりpHが下がってしまいます。 ろ過が良く効いた水槽では硝酸の発生が早く、 硝酸と反応する物質(とりあえず緩衝物質と呼ぶことにします)を 含んだ水に換えても、直ぐに緩衝作用はなくなってしまいます。

     もちろん換える量が増えれば緩衝物質も増えますので、 pHの下がるスピードは落ちますが、硝酸の発生が早ければ、 その効果は目に見えるほどではありません。
     ですので「水換え」を行なっても直ぐにpHが下がってしまう場合は、 濾過の力を弱める為に軽く掃除を行ないます。

     それでも直ぐに下がってしまう場合、お住まいの地域の水道水には、 元々緩衝物質が少ないのかも知れません。
     この場合、当店Web内やフィッシュマガジン誌などでも度々書いていますが、 「サンゴ砂」や「pHを弱アルカリ性に保つ為のろ剤」を使う事で、 pHの下がるスピードを抑える事ができます。

    [042] 購入したてのグッピーは、薬で調整した方が良いでしょうか?

     常識的に考えて、生体の専門店ならば販売時に調子の悪い個体を選ぶことは無いでしょう。 しかし見た目で同じでも、水中で暮らす生き物にとっては、 地域毎の水の違いは小さいものではありません。 もちろん、離れた場所でも、近い水質の地域もあるでしょうが、 販売店が全ての地域の水質を把握できるはずもありません。 ですので基本的に飼育者の判断となります。

     ただ、あらゆるお店からあらゆる地域に向けたグッピーの調整法について、 当店のお勧めの方法はありますので、以下に示します。

    1. 導入直後から2週間ほどGGTL(規定量)を使う。
      (GGTLを抜く時は、水換えより活性炭を使う方が、 グッピーへのショックは少なくなります。)
    2. 飼育水槽はグッピー元気を使って立ち上げる。
    3. 塩を1重量パーセント入れる。
    上記全てを行なえば、かなり安全に初期導入できると思います。 どこまでやるかの判断は、やはり飼育者にしか決められません。

     ちなみに昔からある青い薬は、予防用に乱用されたため、 今となっては全く効果が無いと思った方が良いでしょう。

    [043] 塩を入れる時の量は?

    基準は1重量パーセントです。

    例えば
    横60cm x 縦30cm x 奥30cm の水が入っているとしますと、
    60x30x30=54000[cm^3](=[グラム])
    リットルに換算するには
    54000/1000 = 54リットル
    となります。

    1重量パーセントは
    54000[グラム] x 0.01 = 540[グラム]
    です。

    入れる時は、出来るだけゆっくり溶けるように入れるようにし、 強制的に溶かし込まないで下さい。
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