ありがとうございます グッピー本店です Technical development for Aquarium.
 

飼い方

はじめに

 「グッピーの飼い方」に決まりはなく、目的・出来る範囲などによって色々なスタイルがあります。 ここでは我々の取っている方法を紹介し、それらの理由について説明します。

水槽セット

 水槽は45cm以上をお勧めします。 30cm水槽でも飼育できますが、 親魚2ペア程度が繁殖の面から限界です。 (繁殖目的ではなく鑑賞目的でしたら、自然と飼育できる範囲の数になるでしょう。)
また水量が少ないため、水質の安定の面からも管理が難しくなります。

温室での一般的なセット


図1. 温室での標準的なセット
■ 仕様
  • ベアタンク。
  • 水槽の大きさ:ほとんど60cm、一部45cmです。
  • ろ過フィルタ:コンパクトフィルタ(エアーリフト式/非売品) 。
  • サンゴ砂(荒目)一握り程度。
  • グッピー元気。
■ 解説
 エアリフト式の普通のフィルタですが、 注意すべき点は、フィルタスポンジの目が細かすぎないことです。 グッピー飼育では、フィルタはこれで充分です。
 サンゴ砂はpHの維持、低下の目安に入れていて、 溶けて小さくなってきたら pH低下のサインです。
 グッピー元気は水がベストではない状態の水槽に取り付けたりします。

 このような水槽が1系統で最低

  • 親魚。
  • 稚魚。
  • オス。
  • メス。
の4段重ねになっています。

 また、時期的に増えすぎた場合には、一般的な上部ろ過の90cm水槽に オスを移動し、 オス用に使用していた水槽にはメスを入れます。(その逆の場合もあります)

水質の維持

水変え頻度
 基本的には2ヶ月程度に1度、 8割程度の水換え+フィルタスポンジの洗浄を行い、他は適時です。 せっかくろ過装置をつけていますので、毎週なんてやりません。 水はもちろんカルキ抜き済みで、スポンジ洗浄の水もカルキ抜き済みです。
ろ過バクテリアの事を考えて...
 状態の良い水槽では、水換えとスポンジ洗浄を同時に行っても、 ろ過能力はすばやく回復していて、翌日には餌を与えてしまいます。
 このとき、水槽の沈殿物を全て取り除くようなことはしません。 なぜなら、水槽の沈殿物の中にはろ過バクテリアも住んでいますし、 沈殿物の見た目から水槽の状態も察知できるからです。
 魚の状態が察知でき、水槽の状態を把握できるようになるまでは、 水換えや洗浄の後2〜3日は餌を極少量に抑えるか、止めた方が無難です。
温度
 温室ですのでエアコンによる室内温度管理で25℃近辺にしていますが、 結構アバウトです。
pH
 pHの低下は、ほとんどの場合魚の状態で察知できるため、 「あ、これはpHだな」とか「かな?」と思ったときにデジタル計で計る程度です。
 pHが低下している場合は8割程度の水換えを行います。

察知できるようになるまでは、おかしいと思ったら計るようにしましょう。

亜硝酸
 亜硝酸の発生も魚の状態で察知でき、だいたい身に覚えがあるので分かります。 つまりセットしたてや、水換え・洗浄の後などに発生することが稀にあると言うことですが、 温室では「いつでも水換えする」覚悟は出来ているので、 察知したら直ぐ、8割程度の水換えを行います。

これも察知できるようになるまでは、おかしいと思ったら計るようにしましょう。

 塩は入れたり入れなかったり、基本的には入れませんが、全体的に衰えてきた感があるときは入れます。

まとめ

 状態の察知や把握を連発しましたが、その兆候は自分で見つけ出すべきだと思います。 水質についても、漠然と計測していても上達はしません。 バクテリアのイメージを持ちながら計測し、その結果をまたイメージにフィードバックしてゆけば、 わざわざ計測しなくとも察知できるようになるでしょう。
読み飛ばさないで...
 ろ過については様々な雑誌・書籍に記載されています。そういった部分を読み飛ばすことが 多いようですが是非読みましょう。その時、”ニトロバクターが〜”とか バクテリアの種類まで 書いてあることがほとんどですが、バクテリアの名前を 覚える必要はありません。 重要な部分を知識として得、後は理解が重要です。
ちょっとだけ...
 これだけで放り出してしまうのもなんなので、少しだけ公開しましょう。
    pHの低下の兆候
  • 魚がダルそう。
  • ヒレをたたみ気味(グッピー病、カラムナリス、尾ぐされ に似ています)。
  • ヒレが溶けっぽい(尾ぐされに似ていますが、尾ぐされと違い、血が滲むことが少ない)。
  • サンゴ砂が溶けて小さくなっている。
  • 水換えは遥か昔で水が黄ばんでいる。
  • 死んだ魚にカビが生えない。
    亜硝酸
  • 魚がダルそう。
  • 呼吸が速い。
  • 餌を食べない。または食いが悪い。
    8割の水換えは危険に思われるかもしれませんが、理由を挙げると:
  • 急変の結果、好みの水質になる分には問題ない。
  • その結果死んでしまうのは、系統的な体質強化につながる。(という考え方)
  • もちろん温度を合わせた水を使います。

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