0. 水質の確認と調節
● 温度
温度を確認して、ヒーターが機能しているか確認しましょう。
温度調節機能付きのヒーターでも、調節つまみのメモリは目安です。
温度計で温度を確認して、微調整しましょう。
● pH(ペーハー)
一般的な熱帯魚(○○テトラ)の多くは弱アルカリ性を好みますが、
大概の場合では中性〜若干のアルカリ性でも飼育を始められます。
また、pHに対して敏感な種類のお魚もいますので、
できればpHを測定し(テストキットがあります)、購入時または購入予定のお店に確認しましょう。
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1. お魚を購入
いよいよお魚選びです。
しかし、ろ過器が付いていても未だろ過は効いていませんので(ろ過って何?)、
一度に沢山入れてしまっては、水の汚れ(亜硝酸)の基となる餌や糞の量も増え、
お魚の危機を招くリスクも増えてしまいます。60cmの水槽でネオンテトラのMサイズなら、10匹程度で控えましょう。
● パイロットフィッシュ
ろ過バクテリアが増えるまでの間、メインの魚を入れることが不安な場合に、
とりあえず様子見で入れてみる場合があります。俗に”パイロットフィッシュ”と呼びます。
パイロットフィッシュの例:
ラミーノーズテトラ → 顔の赤さから、調子を把握しやすいため。
ブラックネオンテトラ → 比較的丈夫なため。
エビ(ヤマトヌマエビetc.)→ 亜硝酸に対して比較的丈夫なため。
● お魚の選び方(個体)
お魚も生き物ですし、100%完全に状態を把握することはできませんが、
状態重視の熱帯魚専門店であれば、自ら評判を落とすような選び方はしません。
つまり信頼できるお店で購入すれば、「元気な子を」よりも「お任せします」や
「大きめ」「小さめ」と伝えるのがよいでしょう。
● お魚の価格:倍半分は許容範囲
生き物は機械などとは異なり、サイズ・グレードなどだけでなく、
その状態(管理状態)も重要ですので、状態を良くする技術料や犠牲料が価格に反映されます。
例えば完璧な状態の水槽(理論的にはありえませんが)を用意できたとして、
”A店で購入すると50%の生存率”、”B店で購入すると90%の生存率”ということもあります。
もしその水槽で既にお魚を飼育している場合、何らかの病気などを持ち込んでしまい、
既に飼育している魚にまで悪影響を与えてしまうこともありますし、
初回導入としても、以後の飼育に悪影響が及ぶことも心配ですから、
この場合”A店では\100”のものが”B店では\200”ならB店で購入した方がお買い得です。
なのです。
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ラミーノーズテトラ
ブラックネオンテトラ
ヤマトヌマエビ
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2. お魚導入
● まずは水草
- 水草を植える場合は、お魚を入れる前に植えましょう。
- 水草は水質の安定を促進することもありますが、水草を食べてしまう種類のお魚も居ます。
● 温度合わせ
買ってきたお魚は通常、ビニール袋に水と数日分の酸素がいっしょに入っています。
ビニール袋を開けずに水槽に浮かべて30分ほど待ち(冬場はもう少し長めに)温度を合わせます。
●水合わせ
人間の目には同じに見えても、水の中で暮らす生き物には全く違う水です。
袋の中の水と水槽の中の水は違うのです。
ですから、ゆっくりと水槽の水に慣れるように、
ゆっくりと袋の中の水から水槽の中の水へ移行できるように、
水合わせをしてあげましょう。
- 方法1(ベスト)
- 袋の水の3倍ほどの容量のバケツに、袋の中の水と魚を入れエアレーションを行う。
- バルブを付けたエアホースなどで、水槽の水をバケツの中に少しずつ入れる。
- バケツがいっぱいになったら、半分をを水槽へ。
- もう一度バケツがいっぱいになったら、水ごと魚を掬い、水槽へ。
※ 冬場などは、バケツにヒーターも入れたほうが良いかも知れません。
- 方法2(一般的)
- 袋を開け、袋の水を1/4程度水槽へ。
- 水槽の水を袋へ入れる。(先ほどと同量)
- 繰り返す(袋の水と水槽の水を少しずつ入れ換える)。
※ こまめに少しずつが良いですが、警戒心の強い種類の魚の場合には、
回数が増える度にストレスが溜まります。
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温度合わせ
水合わせ(方法1)
水合わせ(方法2)
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3. お魚を入れた日は、餌を与えません
餌はお魚を入れて1,2日後位から午前中に少しだけ与えます。
60cm水槽にネオンテトラ10匹程度なら耳かき一杯程度の量です。
Q.なぜ魚を入れた日に餌を与えてはいけないの?
A.
環境の違うところに入れられたお魚は少しびっくりしていて、
その日に餌を与えてしまっても食べない場合があり、水が汚れやすくなってしまいます。
初心者は餌を与えすぎる傾向がありますので、注意してください。
ほとんどのお魚は1週間位の絶食は大丈夫です。これもお魚を買ったお店に相談しましょう。
初心者の失敗原因第一位は「餌の与えすぎ」です。
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4. 餌少なめで2週間
1日一回(午前)・耳かき1〜2杯程度の量で2週間目を待ちましょう。
2週間目を過ぎたら、序所に餌を増やしてあげて下さい。
回数は一日1回〜2回、1週間毎に魚が太っていくか/痩せていくかを見ながら、
適度な量を探してください。
Q.なぜ2週間?
A.
汚れを分解してくれるバクテリアは、お魚を入れてから繁殖をはじめます。
お魚を入れてから約1週間後をピークに汚れが増え、
その後バクテリアが増殖して汚れは減ってゆき、
2週間後くらいに安定する場合がほとんどです。
バクテリアが繁殖する前に(餌の与えすぎ等で)水が汚れすぎると、
バクテリアは繁殖できなくなってしまいます。
「ろ過って何?」をお読み下さい。
バクテリア製品を使用することで、安全に・早く ろ過が効くようにすることもできます。
製品ごとに性質が異なりますので、お店に相談しましょう。
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5. お魚の追加
最初にお魚を入れた日から、最低でも2週間は待ちましょう。
2週間以上待った後に水が淀んでおらず、お魚が元気であればバクテリアが定着しているでしょう。
できれば亜硝酸濃度を測ってみましょう。
亜硝酸濃度が、ほぼゼロなら一安心。この状態を「水ができた」と言います。
この頃から茶色いコケが生えてくるでしょう。
- 水ができても、お魚は一度にたくさん増やさない方が良いでしょう。
- お魚を増やしたら、やはり餌は2日後位からあげるようにしましょう。
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